ジョルジュ・ディディ=ユベルマン著作一覧

*埼玉大学教養学部ヨーロッパ文化演習VI(2012年度後期 金曜5限)「ホロコーストの表象をめぐって――ディディ=ユベルマン『イメージ、それでもなお』を読む」の参考資料です。

L’œil de l'histoire : Tome 4, Peuples exposés, peuples figurants, Minuit, 2012.
(歴史の眼第4巻:曝された人々、形象化する人々)

Ecorces, Minuit, 2011.(樹皮/皮剝標本)
アウシュヴィッツでDH自身が撮影した写真が添えられた、短文による批評的エッセイという趣の書。

L'œil de l'histoire : Tome 3, Atlas ou le gai savoir inquiet, Minuit, 2011.
(歴史の眼第3巻:アトラスあるいは不穏な悦ばしき知)ヴァールブルクのムネモシュネ・アトラスについて
このアトラスは認識論上の新たな展開の契機である。ヴァールブルクによって絶えず構成、解体、再構成され続けたこのアトラスは、視覚的知の「考古学」に新たな章を付け加える。DHはバビロニアから20世紀まで、両洋に渡って、「アストラ(思考の星座布置)からモンストラ(内臓の痙攣)まで、芸術の美から歴史の恐怖までを、「考古学的」にたどる。それは、一貫した語りというよりは「大きな地図」のモンタージュであり、アトラスの変貌(地球を担ぐ巨人から、視覚的・症候的な形態であり、ゴダールやリヒター以来理解されるようになった知のアトラスへ)の説明である。


L'œil de l'histoire : Tome 2, Remontages du temps subi, Minuit, 2010.
(歴史の眼第2巻:受難の時の再構成)アウシュヴィッツを解放したアメリカ軍によって撮られた写真について
収容所開放の際のサミュエル・フラーによる記録映像と、40年後のモンタージュ企画、またハルン・ファロッキ(ドイツの映画作家)による政治的暴力の記録資料の再検討と再構成について。「歴史の可読性」におけるイメージの役割について、事後的なイメージ(les images après coup)と惨事の視覚的記憶について。視覚性(visibilité)と可読性(lisibilité)の条件を検討。イメージの作業による可能的な歴史の再構成。アグスティ・サンテルによる収容所の撮影や、ボルタンスキーの作品についても言及。

Survivance des lucioles, Minuit, 2009.(蛍の残存)
抄訳:「蛍の残存 第2章」橋本一径訳、『フォトグラファーズ・ギャラリー・プレス』第10号、2011年。

Fra Angelico : Dissemblance et figuration, Flammarion, 2009.
(フラ・アンジェリコ:非類似と形象化)

L'œil de l'histoire : Tome 1, Quand les images prennent position, Minuit, 2009.
(歴史の眼第1巻:イメージが立場を取るとき)
戦争についてのブレヒトの考察に内在する手続きと理論的選択を分析するもの。「モンタージュによる知」が、いかにして標準的な歴史的知のオルタナティヴたるを示す。
c.f. 2009年ポンピドー・センターでの本著についての講演:http://www.dailymotion.com/video/x9a8ig_quand-les-images-prennent-position_creation#.USJasehVhOk


La ressemblance par contact : Archéologie, anachronisme et modernité de l'empreinte, Minuit, 2008.
(接触による類似:刻印の考古学、アナクロニスム、モダニティ)

L'image ouverte : Motifs de l'incarnation dans les arts visuels, Gallimard, 2007.
(開かれたイメージ:視覚芸術における受肉のモティーフ)

Mémorandum de la peste, Christian Bourgois Editeur, 2006.(ペストについての覚書)

Ex-voto. Image, organe, temps, Bayard, 2006.(エクス・ヴォト:イメージ、内臓、時間)

Le danseur des solitudes, Minuit, 2006.(孤独の踊り手)
イスラエル・ガルバンについて

Gestes d'air et de pierre : Corps, parole, souffle, image, Minuit, 2005.
(空気と石の身振り:身体、発話、息吹、イメージ)

Mouvements de l'air : Etienne-Jules Marey, photographe des fluides, Gallimard, 2004.(Laurent Mannoniとの共著)
(空気の動き:エティエンヌ=ジュール・マレーと流体の写真)

Images malgré tout, Minuit, 2003.
邦訳:『イメージ、それでもなお』橋本一径訳、平凡社、2006年。


Ninfa moderna : Essai sur le drapé tombé, Gallimard, 2002.
(現代のニンフ:落ちた襞についてのエッセイ)

L'image survivante, Minuit, 2002.
邦訳:『残存するイメージ――アビ・ヴァールブルクによる美術史と幽霊たちの時間』竹内孝宏・水野千依訳、人文書院、2005年。

Génie du non-lieu, Minuit, 2001.(非-場所の精霊)
クラウディオ・パルミッジャーニについて

L'homme qui marchait dans la couleur, Minuit, 2001.(色彩の中を進む人間)
ジェームズ・タレルについて

Devant le temps, Minuit, 2000.
邦訳:『時間の前で: 美術史とイメージのアナクロニスム』小野康男・三小田祥久訳、法政大学出版局、2012年。

La ressemblance informe ou le gai savoir visuel selon Georges Bataille, Macula, 2000.
(アンフォルムな類似あるいはジョルジュ・バタイユによる視覚的な悦ばしき知)

La Demeure, la souche, sur Pascal Convert, Minuit, 2000.(住処、根株)

Être crâne, sur Giuseppe Penone, Minuit, 2000.
(頭蓋であること、ジュゼッペ・ペノーネについて)

Ouvrir Venus, Gallimard, 1999.
邦訳:『ヴィーナスを開く――裸体、夢、残酷』宮下志郎・森元庸介訳、白水社、2002年。

Ce que nous voyons, ce qui nous regarde, Minuit, 1999.
(われわれが眺めるもの、われわれを眼差すもの)

Phasmes, Essais sur l'apparition, Minuit, 1998.(ナナフシ:顕現について)

L' Etoilement, sur Simon Hantaï, Minuit, 1998.(星のちりばめ)
シモン・ハンタイについて

L' Empreinte, Editions du Centre Pompidou, 1997.(「型取り」展覧会カタログ)、東京都現代美術館美術図書室所蔵:閉架KF7020/157

Le Cube et le Visage : Autour d'une sculpture d'Alberto Giacometti, Macula, 1993.
邦訳:『ジャコメッティ:キューブと顔』石井直志訳、パルコ出版、1995年。

Fra Angelico, Flammarion, 1992.
邦訳:『フラ・アンジェリコ:神秘神学と絵画表現』寺田光徳・平岡洋子訳、平凡社、2001年。

Devant l'image : questions posées aux fins d'une histoire de l'art, Minuit, 1990.
邦訳:『イメージの前で: 美術史の目的への問い』江澤健一郎訳、法政大学出版局、2012年。

La peinture incarnée, Minuit, 1985.(受肉する絵画、バルザック「知られざる名作」について)

Invention de l'hystérie : Charcot et l'iconographie photographique de la Salpêtrière, Macula, 1982 (5e édition : 2012).
邦訳:『アウラ・ヒステリカ―−パリ精神病院の写真図像集』谷川多佳子・和田ゆりえ訳、リブロポート、1990年。
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