場所と記憶

Ⅰ)授業方針・テーマ 《場所と記憶》
絵画、写真、映画、文学分野における作品、および建築物や記念碑といった空間的実践を通して、主にヨーロッパにおける「場所(空間)」と「記憶」の結びつきをたどる。

2)習得できる知識・能力や授業の目的・到達目標
「空間表象」および「記憶」の問題を思考する上で基礎となるキーワード、理論、固有名詞、文献を把握する。
同時に、人文系の学部生が基礎的教養として知っておくべき美術史・文学史・映画史上の主要作品や人物を概観する。

3)授業計画・内容
1:イントロダクション
2:記憶術
3:物語としての建築空間 (教会、サクロ・モンテ…)
4:建築空間としてのテクスト (ルドゥ、サド)
5:建築的記憶と都市 (カナレット、ピラネージ)
6:都市と固有名詞Ⅰ (ブルトン『ナジャ』、ゼーバルト『アウステルリッツ』)
7:都市と固有名詞Ⅱ (ボルタンスキー、ゲルツらのモニュメント)
8:死の記憶と場所Ⅰ (墓地の文化史)
9:死の記憶と場所Ⅱ (戦争モニュメントの概観)
10:廃墟の文化史:ノスタルジーとカタストロフィー
11:旅行と記憶 (ツーリズムの社会史、「名所」の誕生、記念品としての土産物)
12:記憶の保管と配列:ミュージアムとアーカイヴス
13:都市と探偵 (群衆、遊歩者、犯罪と痕跡の解読術)
14:室内と記憶
15:まとめ

4)テキスト・参考書等
・講師著作:小澤京子『都市の解剖学―建築/身体の剥離・斬首・腐爛』ありな書房、2011年。
・レポート執筆に際して:河野哲也『レポート・論文の書き方入門・第3版』慶應義塾大学出版会、2002年。
(上記2冊は「参考書」扱いだが、購入を強く推奨する。)
その他の文献は、講義時に適宜指示する。

5)成績評価方法
出席およびレスポンス・カード(講義に対する感想・意見、関連して考えたこと、疑問点などを簡潔に書く)の提出が40%、期末レポート60%の割合で算出する。(レポートに剽窃があった場合は、成績評定は「不可」となる。)
期末レポートの分量、提出方法、締切に関しては、講義時に指示する。

6)特記事項
質問・学習相談等は、講義後の時間か、講師メールアドレスまで。
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